座禅を体験してきました。 イッツのブログ
森林に囲まれたお寺ではまだまだ明るさに乏しい朝7時少し前。
12月は寒いということで、本来のお堂ではなく畳のきれいな奥の一室に案内されました。
決して温かいとはいえないくらいですが暖房が入っており、20数名の方がきれいに並んで座っておられます。
みなさん常連さんのようで、すでに独特のスッと伸びた姿勢で座っておられます。
7時ちょうどになり、座禅会が始まりました。
私のような初めての方も参加可能ということもあり座禅というそのもののお話からです。
調身・調息・調心。
姿勢を整える。呼吸を整える。心を整える。ですね。
調身では、足は結跏趺坐、手は法界定印。
結跏趺坐はあぐらのような形で太ももの上に反対の足を乗せるもの。
私はとてもとても・・痛くてできませんでした。。
法界定印は手のひらを上にして右手の上に左手、そして親指同士が軽く触れ合うくらいの形。
実践の30分間の座禅では親指同士がぎゅ~と力が入って押し合ったりと、このなんでもない形をキープするのに苦戦しました。
調息では目は半目で鼻からの腹式呼吸。吐く方が吸うの2倍長くですが、決して無理はすることないと。
いつも呼吸法は取り入れているので、吐く・吸うのリズムはまあまあの出来。
ただ半目状態キープはやったことがなく、すぐに癖で目を閉じてしまうことが何回も・・。
調心では呼吸に合わせて数を1~10数えていくもの。
言葉にすると簡単に聞こえますが、これはなかなか到達できない域にありそうです。
丁寧な説明が終わり、いよいよ実践です。
お香が私のすぐ横で焚かれ、30分不動の座禅にはいります。
電気は消され、暖房も消します。
教えにより靴下もぬぎ薄着で開始しました。
決して無理はしてはいけないとのことで、結跏趺坐いやいや半跏趺坐ももちそうになかったので、普通のあぐらでのぞみました。
先程も書きましたが、日頃から呼吸法は少し取り入れているのでうまくスタートできましたが、半目でいることに非常に慣れてなく、また法界定印の手の色々なところの力が入っていることに気づく。
そして、やはり雑念はどんどん出てくる。
途中、呼吸と心が一致しかけたようなとても気持ちいいのが来たかと思いきや、その「来た!」と思ったことがダメだったんでしょうか、その後なくなってしまいました。
もう一度挑戦していましたが、端の方から警策で肩をたたく音が響きだし集中不能となりました。
警策で肩をたたいてもらう。
最初の説明で「自分から合唱してお願い」をすれば警策でたたいてもらえるということで、端の方で音が鳴り始めると、本来は座禅に集中すべきところがドキドキしながらその瞬間を待ちわびてしまっていました。
でもまあ、今回は初めてなんでそれもありか・・『バチッ。バチッ。べチッ!』いい音が鳴り響き気持ちよかったですね。
そのまま最後をむかえますが、調心は自然に身につくものと解釈して、調身・調息につとめましたが、どんどん出てくる雑念も交え呼吸・半目・手に入る力に終始集中するのに精一杯でした。
終わった後のお話では、鳥の声や車など『音』のことを話されましたが、私は全く感じることがありませんでした。
それくらい余裕があるようになりたいですね。
電気なし暖房なし飾りものなし、畳にお香、薄暗い室内にわずかな光での不動の30分。
「ただ足を組んで、薄目をあけているだけ」ではないことは十分理解しているつもりでしたが、実際体験してみると想像以上に奥が深く難しいものでした。
でも、場所や一緒にやっている周りの方の気も関係あるのでしょうか、いつも一人でやっている呼吸法とはまた全然違う感覚を味わうことができました。
呼吸と心が一致しかけた、あの気持ちよさそうな世界には是非入っていきたいですね。
「また、いつでもいらしてください。」と言っていただいたので、お言葉に甘えたいと思います。
お誘いいただいた来院者Tさん、ありがとうございました。感謝。